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有限会社から株式会社への変更手続き概要
株式会社化のハードルが低くなった
旧法では、有限会社から株式会社へ変更しようとすることは大変でした。なぜなら、資本金を1,000万円に増やす必要があったり、役員も最低4名必要だったからです。ところが、会社法では、最低資本金の規定が撤廃され、役員も1名で株式会社を設立できるようになりました。この結果、現存している有限会社(特例有限会社)も、株式会社へ簡単に組織変更できるようになりました。
商号変更して株式会社へ
有限会社から株式会社への組織変更というよりは、実質は、「特例有限会社の商号変更による株式会社設立登記」と「特例有限会社の商号変更による解散登記」の2つの登記を行うことになります。
定款の変更手続きが終わった日から2週間以内に、法務局に変更登記の申請をしなければなりません。
同時に定款の他の部分も変更できる
株式会社への移行に伴って、定款の他の部分の変更も可能です。具体的には下記のようなものなどがあります。これらは「特例有限会社の商号変更による株式会社設立登記」とあわせて行い、登録免許税は同じ3万円の範囲内で行うことが可能です。
- 有限会社以外の部分の商号
- 事業目的
- 機関設計 ・・・・・ 取締役会、監査役の設置など
- 役員の変更
なお、本店の移転については、株式会社への移行と同一の書類での登記申請を同時に行うことができません。
【株式会社への移行に伴って増資を行う場合の登録免許税について】
有限会社から株式会社へ移行するときに、必ずしもあわせて増資を行う必要はありませんが、増資を希望する場合にはあわせて増資を行うことも可能です。
株式会社への移行と増資を同時に行う場合の登録免許税は下記のようになります。
上記1.2を合計した金額が登録免許税となります。 |
役員の任期について
有限会社から株式会社へ移行する場合は、役員の任期に注意する必要があります。
それは、有限会社から株式会社へ移行する際に、役員の任期を何年に設定するかによって、有限会社時代の役員が自動的に任期満了となって退任になる可能性があるからです。
たとえば、株式会社に移行する際に役員の任期を10年(株式譲渡制限会社の場合)に設定したとします。有限会社のときは、役員の任期についての規定はなかったわけですが、この場合、すでに有限会社として10年以上事業を営んでいた場合には、株式会社へ移行した時にすでに10年という役員の任期が過ぎておりますので、株式会社へ移行した時点で任期が終了してしまうのです。
つまり、株式会社へ移行するときには新たに役員の任期を定めるわけですが、その任期の起算点が「有限会社時代に就任したとき」からとなるのです。
この場合は、新たに役員を選任する必要が出てきます。
いつから株式会社になるのか?
有限会社から株式会社に移行するのは、登記申請をした日からになります。
登記申請をした後でも、審査によって補正をする場合もあるかもしれませんが、基本的には登記申請をした日が株式会社の誕生日になります。
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有限会社から株式会社へ移行した場合のメリット・デメリット
まず先に、デメリットの方を見てみましょう。
デメリットには下記のようなものがあります。
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上記に対し、株式会社へ移行した際のメリットといえば、やはり「信用面」があげられます。
現在は、従来の有限会社と同じように役員1名で、最低資本金についても1円から株式会社を設立できるので、「信用面」といっても、あまり納得できるものではないかもしれません。
そうとはいっても、有限会社と株式会社では、実質的な違いはさておき、やはり過去からくる資本金規制の観点や取締役会の設置の義務の観点などから、どうしても抽象的なイメージでは、信用というものに影響を与えます。
また、有限会社を設立できなくなった現在では、どんどん有限会社の数も減っていくと考えられますし、どうしても「古い」会社というイメージも大きくなっていくという可能性も考えられます。
有限会社のままでいるのか、株式会社へ移行するのかは、それぞれの経営者の判断によりますが、取引先などとの関係から「信用面」を重視したいと考えるのであれば、株式会社へ移行するのを検討してみてもよいかもしれません。
有限会社から株式会社への変更手続きの流れ
1.株式会社の基本事項や変更事項を決める
商号、事業目的、本店所在地、期間設計と役員、公告の方法、発行可能株式総数など、有限会社から株式会社への移行に伴って決めなければならない基本事項や変更事項について決定します。
会社法によって、類似商号規制は事実上撤廃されましたが、万が一に備えて、類似商号調査を行っておけば安心です。類似商号調査を行って問題がなければ、新しい会社の印鑑も作成します。
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2.定款の作成
既存の定款、登記簿謄本(履歴事項全部証明書)、決定事項をもとに定款を作成します。設立時と異なり、公証役場での定款の認証手続きは不要です。
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3.株主総会を開催する
商号変更と定款の内容について株主から承認を得ます。
この株主総会の決議の日から2週間以内に、有限会社の解散登記と株式会社の設立登記をします。
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4.書類の作成&登記申請
商号変更に必要な書類を作成し、管轄の法務局に提出します。
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5.各種届出やその他の事務作業
会社の名称が変わりますので、税務署や都道府県税事務所・市区町村役場、年金事務所などの各官公庁へ届出をしなければなりません。そのほか、名刺や封筒などの会社の備品に旧会社名が入っている場合は変更しなければなりません。
必要書類など
- 特例有限会社の商号変更による株式会社設立登記申請書
- 株主総会議事録
- OCR用紙もしくはCDやFDなどのメディアなど
- 定款 ・・・・・ 公証人の認証は不要。株主総会議事録に合綴します。
- 代表取締役個人の印鑑証明書
- 印鑑届書
- 特例有限会社の商号変更による解散登記申請書
- 委任状(代理人が申請する場合)
※その他、役員を変更する場合は就任承諾書、増資を行う場合は株式の申込を証する書面、払い込みがあったことを証する書面、資本金の額の計上に関する証明書などが必要になります。
※記載例はこちらを参考にしてください。(法務省のホームページ)
(商号変更による設立)
(商号変更による設立 移行による設立時に取締役会を設置する場合)
費用
下記の登録免許税がかかります。
- 【設立に関して】 資本金の額の1,000分の1.5(3万円に満たない場合は3万円)
- 【解散に関して】 3万円
※増資を伴わない場合。
※支店がある場合は、支店所在地において、それぞれ9,000円かかります。
有限会社から株式会社への移行後にしなければならないこと
有限会社から株式会社へ移行した場合は、商号が変わるわけですから、それに伴って各種届出をしたり、変更手続きが必要になります。くわしくはこちらを参考になさって下さい。
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