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事業承継

2017/01/27

中小企業が抱える事業承継問題

現在、年間2万社以上の企業が休廃業・解散をしています(中小企業庁HP)が、その大きな原因としては、適当な後継者がいないことが挙げられます。

後継者不足の要因としては、少子高齢化により後を引き継ぐ子供がそもそもいないというケースが増えていること、長引く不況を背景に、リスクのある自営業を選ぶよりも、リスクの少ない会社員としての道を選択するケースが増えていること等が挙げられます。

社長の平均年齢は一貫して上がり続けていることに対して、社長交代率は長期間低水準を保っており、多くの中小企業が事業承継のタイミングをうまくつくれていないことが現状です。

事業承継の種類

事業承継の種類としては、大きく分けて以下3タイプがあります。

  1. 親族内承継
  2. 親族外承継(MBO)
  3. M&A

必要とされる事業承継とは

中小企業は地域の雇用および日本全体の経済や技術を支える重要な存在です。中小企業の事業承継の失敗は、そのオーナー社長やその家族のみならず、従業員の生活にも大きな影響を及ぼしますし、中小企業の数がどんどん減っていってしまうのは、日本全体にとってもマイナスなことになります。

後を継ぐ子供がいなければ、従業員等から適任の者を探す、従業員等の中にも適任の者がいない場合は、M&Aにより他社も含めて引き継ぎ先を探す等、幅広い事業承継を考えることが必要とされる時期に来ています。

さまざまな事業承継の方法およびその手続き、また、それに伴い発生する必要な法務・税務手続きについて適切な理解を深めることが事業承継対策の第一歩となるでしょう。

親族内承継

事業承継を考える際にまず選択肢に上がるのが、子や孫等の親族関係者に会社を引き継ぐ親族内承継でしょう。株式会社は所有と経営が分離していることに特徴がある会社形態ですが、多くの中小企業では所有と経営が一致しているため、所有権の移転と経営の移転を合わせて行うことが重要となります。

この際に問題となるのが会社の株価です。株式を後継者に移転する際には、相続税や贈与税、譲渡所得税等の課税の問題が生じます。株価が高すぎると、その税負担も高額となり、株式を移転したくても移転できないような状況が発生することも少なくありません。

スムーズな事業承継を行うためには、取引相場のない株式の株価の計算方法について理解を深めて、いかに税負担少なく株式を後継者に移転できるかがポイントとなります。

事業承継の意味

中小企業のオーナー社長に事業承継についての話をすると、「社長の座はすでに息子に譲ったから大丈夫」というような答えが返ってくることがよくありますが、このような場合、社長の座は譲ったけれども、株式についてはオーナー社長が保有したまま、というようなことが少なくありません。この場合、経営権は息子にありますが、会社の実質の所有者はオーナー社長のままです。

先ほど述べたように、株式会社は所有と経営が分離していることに特徴がある会社形態ですが、多くの中小企業では所有と経営が一致しているため、このような勘違いが生じてしまうケースが多く、その結果、いざ相続が起こった際に、自社株式にかかる相続税の負担で困ることがあります。

スムーズに事業承継を進めるためには、社長の座を譲ることと、後継者に資産としての自社株式を譲ることは別物であるということをオーナー社長に理解してもらうことが重要です。

また、その一方で、社長の座は譲っても会社に対する支配権は保有しておきたいということで、あえて株式を後継者に譲っていないケースもあります。このような場合は、株式を保有し続けることのデメリットも考え、場合によっては種類株式等も活用し、オーナー社長の希望をかなえつつ株式の移転を検討することも必要でしょう。

親族外承継(MBO)

MBOとは、マネジメントバイアウト(Management Buyout)の略で、経営陣による自社の買収を意味します。たとえば、ある会社の、オーナー社長の親族ではない取締の任に当たっている者が、自社株を引き継ぎ、会社のオーナーにもなる、というようなものです。

親族内に適任の後継者がいない場合は、次に選択肢に上がるのが会社の役員、もしくは従業員の中で優秀な者に会社を譲るという方法です。(※役員ではなく従業員に譲る場合はEBO(エンプロイーバイアウト(Employee Buyout))といいます。)

現経営陣である役員が後継者となる場合は、現在の経営を引き続いて行うことができるため、社内に混乱が生じにくいというメリットがあります。

メリット・デメリット

メリット デメリット
  • 経営陣と従業員との間に一体感が生まれやすく、雇用や事業の継続がスムーズに行える
  • 経営に対するモチベーションの向上につながる
  • オーナー社長にとっては創業者利益としての株式売却代金を手にできる
  • 後継者が株式買い取り資金を用意するのが難しい
  • 個人保証等、引き継ぐ責任に対する後継者の理解を得るのが難しい

M&A

M&Aとは、よくニュースなどでも耳にする言葉ではないでしょうか。M&Aはマージャーアンドアクイシジョン(Mergers and Acquisitions)の略であり、企業の買収や合併のことをいいます。

親族内にも経営陣にも従業員の中にも適任の者がいない場合に、会社を外部の第三者に売却しようというものです。外部の第三者は、通常、同業者が一般的ですが、業務拡大のために、全く関係のない業種の会社が買収するケースもあります。

世の中にはM&Aの仲介を専門に行っている会社もあります。会社を売りたい人と会社を買いたい人の両社の思惑が一致すればM&Aの交渉がスタートします。M&Aの場合は、親族内承継やMBOとは違い、後継者側の負担を考える必要がなく、自社の株式をいかに高く評価し売るか、ということが重要となります。

M&Aの形態

  1. 事業譲渡
  2. 株式譲渡
  3. 第三者割当増資
  4. 合併(新設合併、吸収合併)
  5. ※上記のほか、広義では企業提携もM&Aに含まれます。

M&Aの形態には上記のタイプがありますが、中小企業の事業承継対策として一般的に行われるのは2.の株式譲渡になります。

メリット・デメリット

メリット デメリット
  • オーナー社長にとっては創業者利益としての株式売却代金を手にできる
  • 後継者の選択肢が広がる
  • 資金面での心配がない
  • オーナー社長の所有する財産が、「取引相場のない株式」から「現金」に変わり、遺産分割で揉める可能性が減る
  • 売却先探しが難しい
  • 会社の状況に大きな変化が生じる恐れがある(従業員等が解雇される可能性等)

全株式の引き渡し

会社の売却は、会社支配権の売却です。すなわち、発行済み株式の全部を譲り受ければよいことになります。

株式の譲渡には、株券発行会社の場合は、会社の発行した株券を引渡し(会社法128条)、あわせて、会社の株主名簿に取得者の氏名および住所を記載しなければなりません(同130条)。株券不発行会社の場合は、譲渡する旨の意思表示のほか、会社の株主名簿に取得者の氏名および住所を記載しなければなりません(同130条)。

事業承継と税理士

事業承継にはさまざまな税金が絡んできます。適任の者に事業を引き継ぐとともに、事業承継にかかる税負担をなるべく減らすことも大事なポイントです。会社には通常、税務をサポートしている税理士がいるでしょうから、その税理士に事業承継についての相談をしてみるのも一つです。

しかし、事業承継はかなり専門的な知識となるため、それに十分対応できるだけのスキルを持った専門家はまだまだ少ないのが現状のようです。そのような場合は、下記サービス等を利用し、事業承継に詳しい税理士を紹介してもらうことも一つの方法です。

事業承継と行政書士

事業承継の種類が決まったら、そのための手続きが必要となります。たとえば、上記M&A(株式譲渡)であれば、株式売買契約等を締結する必要があります。契約を締結する際には、後日の紛争を防止するために契約書を作成することになります。

また、中小企業の場合は非公開会社(株式の譲渡制限のある会社)であることが多いので、売買や贈与等で株式を他人に譲渡する場合は、会社に対して株式譲渡承認申請をし、株主総会にて、それについて可決されなければなりません。その際の株式譲渡承認申請書や株主総会議事録の作成も必要となります。

さらには、資産に不動産や自動車等がある場合は、それぞれの関係各所に対して名義変更の手続きも必要となります。そして、最終的に、現在の役員を辞任させ、株式を譲り受けた側の人間を新役員として登記する手続きをしなければなりません。

行政書士は上記の業務を通して中小企業の事業承継をサポートすることができます。

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